そんなことを考えていたらもうお母さんが

呼びに来て、車に乗り込んだことも忘れて

家に帰って、気がついたらボーッと

ベッドの上に座っていた。

「ハッ!あたしは今まで何を?」

誰もいない部屋に疑問をなげかけても、

返事は返ってこない。

「花陽ー!ご飯よー!」

1階から響いたお母さんの声がやけに

ぼわんぼわんと木霊する。

大和君、格好よかったな…。

ふらつく足取りで1回に降りたら、

顔が赤いよって花恋ちゃんに言われて、

熱を測ったら37.6分だった。

大和君が格好いいせいだと思ってたら、

熱だったんだね。

いや、でも確かに大和君は格好よかったよ。