「ん、どうした?顔赤いけど。」

「な、ななな!何でもないよ!!」

自分でもびっくりするくらい

大きな声が出て、大和君も驚いたように

目を見開いている。

「ご、ごめんね!急に大きな声出して!あたし生まれつき声が大きくて!自分でも困ってるんだよね!」

慌てて言い訳すると、

大和君は神妙な顔つきになる。

「いや、俺はいいと思うけど。」

「…へ?」

オレハイイトオモウケド?

おれはいいとおもうけど?

俺はいいと思うけど!!!???

「声がデカいとすぐに花陽だってわかるし、見つけやすいだろ。」

どうしよう2度目の名前呼び…。

「あたしのこと、見つけてくれるの?」

あれ、あたし今なんて言った?

なんか凄い恥ずかしいことを

口にした気がするんだけど!?

「ご、ごめん!今の忘れて!」

慌ててそう言っても、

大和君は悪い顔をして笑う。

「忘れねぇよ。」

何だかその顔がとっても格好よくて、

写真にとっておきたいっていうか、

大和君を彫刻にして欲しいって言うか、

大和君をそのまま氷漬けにでもして

永遠に眺めていたいって言うか、

とにかくその顔が大好きだってこと。

あたし、大和君の好きな顔いっぱいあるなぁ