驚いて何も声が出ない。

那由多も...同じ気持ちだったの?

「でも、でもね。その前に言わなくちゃいけないことがあって... 希空の同業者になったのは、ただの偶然じゃなくて、ただ仕向けたんだ。」

「仕向けた?」

「希空の瞳が、気になって。あぁ、きっと俺と同じなんだろうなぁって。でもすぐに、恋愛に変わった。コロコロ変わる表情とか、俺を認めてくれる希空が、大好きだよ。」

「...那由多。私の表情って、そんなに変わってた?」

「うーん、みんな分からないと思うくらいの些細な変化かなぁ...」

凄い、私の感情が変わっているなんてこと、家族の中でもよく見ていないと分からないのに。

「ほらまた、目を少しだかけ見開いてる。驚いてるの?」

「...那由多。私も言いたいことがあった。
同業者として、隣にいてくれてありがとう。これからは同業者としても、恋人としても、
一緒にいて欲しい。」