「? えぇ、何?」

「僕、花恋のことが好きかもしれない。だから、僕と付き合って欲しい。そしたら、いつでも合わせられるでしょ?」

「...!ホントに?」

「うん、冗談でこんなこと言わないよ。
最初はね、怖いなーって思ってたんだ!
だって全部完璧だし、僕みたいなのを見たら呆れるんだろうなって。でもね、今は違うよ。今はね、大好き!」

「嬉しい、私も、彼方のこと好きよ。あなたと一緒にいると、すごく楽しいの。家での自由があまりない中、あなたとの時間は楽しくて仕方がない。ありがとう、私と出会ってくれて。ありがとう、好きになってくれて。
...でも、でもね、父に許可を取らなければいけないかも...」

「なら、今から花恋のお家に行こう。まぁ、僕殴られちゃうかもしれないけど。」

「そうね、勉学に集中しなきゃいけないのに、色恋沙汰に足を踏み入れて怒られるかもしれないわ。」

「...そうじゃないんだけどなぁ。」