「学業には取り組んでいるか?」

「はい、きちんと取り組んでおります。」

「スポーツではどうだ、皆の手本になれているか?」

「はい、私自身が言うのもおこがましいですが、本日の試合では12対4で圧勝致しました。」

「…12対4?」

父は不満そうに声を出す。

まずい、失敗した。

「その4点をなぜ取らせた?花恋、お前は女児だ。故に政治家にはなれん。余程の実力がなければ、お前は私の望む娘になれない。それは理解しているんだろうな?」

私の父は、私を脅すかのような口調で

私を責め立てる。

「申し訳ございません。お父様の立派な娘になれるよう日々精進して参りましたが、少し自覚が足りなかったようです。」

「あぁ、そうだな。お前は嫁ぐしか役に立てない。立派な婿を見つけ、早くこの私に紹介してくれ。」

「はい、かしこまりました。」

「要件は以上だ。」

父は部屋から去り、私の部屋には

静寂が訪れた。