「ほんっとうにごめん!飛鳥さん、怪我はない!?」

どうやらこのボールは音瀬くんが

放ったものらしい。

「えぇ、大丈夫よ。次は気をつけてね。」

そう言ってボールを返すと、

音瀬くんはホッとしたような顔をして、

謝りながら戻って行った。

「花恋、凄いよ!よくボールをキャッチ出来たね!?」

「周りの子を見て、ボールが来るってわかってたからキャッチ出来たのよ。」

「何その神業…!って、違くて!花恋、本当に怪我はないの?」

「ふふ、ないって言ってるでしょ。上手く
キャッチ出来たからどこも痛くないわ。」

「本当?ならいいんだけど。」

めいは疑うような顔で私を見つめるが、

諦めたのかまた桜太くんを見つめ始めた。