瞳の奥

蓮は私を後ろに隠しながら中に入っていった。




トイレの中奥に行くと、先ほどの男と言うより少年が、全身爆弾を着けて、血まみれの状態になっていた。

「動くな警察だ。」

私は中を確認すると、右腹を刺されている男が倒れており、息がまだあったので急いで救急車に連絡し応急手当を行った。

少年は抵抗せず、蓮は体につけられている爆弾を取り外し手錠をかけていた。
それから蓮は部下に連絡取り、部下に少年を預け、被害者は病院に運ばれた。

私達も警視庁に戻ろうとすると、私の携帯に非通知で電話がかかってきた。

蓮の顔を見て大丈夫だからと言われ、スピーカーにして電話に出た。

『愛しの仲間を捕まえたね、流石です。』

「おい、お前。何が目的だ。」

『その声は、五十嵐蓮。目的ね、、
それは、お前に復讐をするためだ。』

「何故、麗奈に執着する？
麗奈を仲間にしてどうするつもりだ？」

私は思わず蓮を見たが、蓮は私のことを気にせず話始めた。

「お前達が俺を憎む理由は解ってる。だが、麗奈は関係ないはずだ。」

「私は貴方達の仲間になんてならないし、許さない。
絶対見つけ出すから、覚悟しておきなさいよ。」

『吉岡麗奈さん、いずれ解るでしょう。我々の理解者。

早くあなたに見つけれて頂きたいものだ。

まだ、この程度ではありませんよ。
近々、また解るでしょうが。』

ﾌﾟﾂﾝ

そこで電話は切れた。

「警視庁に戻るか。」

蓮は何も言わず私の手を繋ぎながら車まで向かった。