* おまけ *

ーザアァァァ……。

雨が降りしきる特別寮への帰り道。

ーコツン。

恋々愛の頭が時折俺の顔に当たる。

雨音にかき消されそうなほどの小さな寝息に、俺はこんな状況でも微笑ましく思ってしまう。

「優羅、大丈夫なのか?」

恋々愛を背負って手がふさがってる俺に傘をさしながら隣を歩く奈雄輝。

そっと恋々愛を抱え直しながら、奈雄輝を見上げれば心配そうに眉を寄せていて。

「大丈夫。恋々愛軽いし」

「そうじゃなくて……」