「いいよ。じゃあ、コレ見よっか」

時刻表を見れば、運良くすぐに上映があるようで。

チケット買って、ジュースとか買えばいい時間か……。

「私、映画すっごく久しぶり!」

そう言いながら、隣でルンルンと軽い足取りの恋々愛ちゃん。

もうさっきまでの暗い顔なんてなくて、純粋に映画を見れることにワクワクしている様子。

よかった……。

俺の日まで凛音のこと引きずられるの、結構悔しかったし。

「いらっしゃいませ」

チケット売り場に向かうと笑顔で出迎えてくれる店員さん。

「これ、高校生2枚お願いします」

「はい。座席はいかがなさいますか?」