りょーくんにしては飛び切りの名案。

恋々愛ちゃんを独り占めできるんだから。

……と言っても、朝は毎日6人で登校してるから放課後だけだけど。

放課後も6人で帰ればいい話なのに、わざわざりょーくんがこんな提案をしてきたのは、単純明快。

恋々愛ちゃんを独占する時間を作りたかったからに決まってる。

他の4人にも独占されてしまう日ができちゃうけど、それを差し引いても、恋々愛ちゃんと二人きりになれる時間は貴重だ。

……この時間を有効活用しないと。

ーキュッ。

「よし、できた! 待たせてごめんね?」

そう言って申し訳なさそうに僕に謝る恋々愛ちゃん。

「ううん。行こっか!」

僕は笑顔で答えて、恋々愛ちゃんと教室を後にした。