笑顔もすごくキレイで。

「さっ、私の話は終わり。文化祭、みんなと回るんでしょ? 楽しんで」

「うん……ありがとう」

私の返事にニコッと笑うと、城本さんは後ろを振り返って階段の方へと歩いていった。

城本さんだって、やっぱり本当は優しい心を持った人なんだ。

なんか、すごく心がポカポカする……。

少しの間、余韻に浸る私。

城本さんという人がどんな人なのか、少しわかった気がした──────────

* * *

「はぁ……コーヒーでお腹タプンタプン! こんなに幸せなことは無いよね」

「ほんとに凛音くんはコーヒー大好きだね」

城本さんと話したあと、方向音痴ながらなんとか優羅くんたちと合流し、クレープを一緒に食べることが出来た。

みんなと文化祭を回ったのはほんの数十分だけだったけど、すっごく楽しくて素敵思い出になったなぁ……。

こんなに幸せで良いのかってぐらい。

こんな風に、みんなとずっと楽しく過ごせたらいいのに……。

……心の中でそう願った時──────────

「恋々愛」







──────────神様は残酷だ。