恐る恐る梅乃くんに尋ねてみれば、梅乃くんは相変わらずのポーカーフェイスで……。

「寝た」

「ん!? ……え、えっと……」

あまりにも端的過ぎないかな?

寝たって……。

私は目をぱちくりさせながら、詳細を話してくれるのを待つけど、梅乃くんはジーッと私を見つめたまま口を開かない。

え、終わり!?

「公園で会ったあと──────────」

???

私は梅乃くんに向けていた視線を、声のした方へ向ける。

梓川くんは文庫本に目を落としながら、淡々と話し始めた。

「優羅の顔を見て、桜川は安心したように眠った」

えっ……嘘……男の子の前で寝るなんて。