バレたら絶対怖い目に……。

だからっていまさら2人の前に出られない。

ど、どうしたら……。

「聞くぐらいいいじゃない! 納得いかないんだもん。あんな子が涼くんのそばにいるなんて!」

城本は怒っているような、だけどどこか悲しそうな声で叫んだ。

楓くんのそばにいる……女の子?

楓くん、彼女いるのかな?

一見、百合さんのことが今でも好きで、新しい彼女どころじゃない感じがしたけど……。

「聞くぐらいって……お前どんだけ嫌がらせしてんだよ」

ん? 嫌がらせ……?

あれ……それってもしかして。

体のきつさも忘れて聞き入ってしまう。

「だって目障りだから……大体! ありえないでしょ? 男だけの特別寮に女がいるなんて」