♡恋々愛side♡

どうしよう……。

夕暮色に染る教室で、教卓に隠れて息を押し殺している私。

隠れようとして隠れたわけじゃないんだけど……。

冷や汗がそっと額を流れる。

1ミリも身動きが取れない……。

きつすぎる……!!

「ねぇ、涼くん──────」

* * *

遡ること20分前。

誰もいない教室でシャッシャッとシャーペンの音がやけに響く。

いつの間にか教室には私一人……。