ダンボールで目の前が塞がって先が見えないうえに、半年経ってもやっぱりまだ道順がうろ覚えの私。

これ、日が暮れる前にちゃんと化学室につけるかな……。

なんて、余計なことを考えたその時─────

ードンッ!

「わっ!!」

何かにぶつかったのであろう突然の衝撃に、私は思わず声が漏れる。

な、何!?

誰かにぶつかった!?

「ご、ごめんなさい!! 全然前見えてなくてっ」

…………って、あれ?

くるっと体の向きを変えて前を向けば、そこには壁があるだけ。

「お前、なに壁に謝ってんだよ」