「男嫌い、克服したの?」

俺の中ではそこが一番肝心なんだ。

俺はまっすぐに恋々愛を見つめながら、その口から発せられる答えに耳をそばだてた。

これで“風磨だけ”とか言われたら話が変わってくるけど、風磨も“生徒会の俺たち”って言ってたし……。

ちゃんと、恋々愛の口から聞きたい。

「まだ確証はないんだけど、多分生徒会のみんなは大丈夫だと思う」

恋々愛はふわっと笑いながらそう言った。

ホント……なんだ。

克服したことを知ったところで、恋々愛に何をする訳でもないけど、俺は気づけばホッと息をついていた。

……恋々愛が男嫌いを克服したとしても、俺は凛汰みたいにアタックできないのに。

“しちゃいけない”のに……。

「あ、でも──────────」