「で、でもっ、ずふ濡れになってしまって……このままだと風邪引いちゃう……」

「あぁ、こんなのすぐ乾きま─────へっくしょん!」

…………。

少し顔を赤くして鼻をすする凛汰くん。

言ったそばからこんな……。

「ふふっ」

そんな凛汰くんがなんだか可愛く見えて、思わず笑ってしまう私。

風磨くんと似ているようで似てなくて。

だけど、自然と大丈夫だと思える。

……それはきっと、凛汰くんがこんな風に素直で優しいからなんだよね。

「特別寮すぐそこだから、寄っていきませんか? だれか着替え貸してくれると思うし」

「……じゃあ──────────」

* * *