だけど明らかに開き直っていて……。

この状況を見られても全然焦ってないし。

「ここまでとは思ってなかったよ。……それに、相変わらず涼と俺で態度が違うんだね。ショックだなぁ」

「私は中学生の時からずっと“涼くん派”って言ってた気がするけど?」

笑顔でそんな会話を繰り広げる二人。

二人とも、なんだか怖い……。

お互い牽制し合ってるみたいで。

「その涼の友達にこの状況見られて焦らないのが涼華ちゃんらしいよね」

「私は別に涼くんに嫌われるのなんて怖くない。ただ、涼くんの周りを飛び回る虫は邪魔」

そう言って鋭い視線を私に向けた城本さん。

うっ……。

虫って、私のこと……だよね?

「この子が邪魔って思ってるのは私だけじゃないし」