みんなと過ごす時間が楽しいと、みんなと一緒にいたいと、思ってしまったから。

みんなと過ごしていくなら、これも受け止めないといけない現実なんだ。

そう思って泣きそうになるのを抑え込むようにグッと拳を握った、その時──────────

「俺は助けるかなー」

……えっ?

突然階段下に響いてきた聞き覚えのある声。

その声に、その場の全員が声の主の方を振り返った。

あっ……。

「風磨くん!?」

全く動じない城本さんとは対照的にアワアワと焦り出す取り巻きの2人。

「まさか涼華ちゃんがこんなことしてるなんて」

「勘づいてたくせに。今更じゃないの?」

いつかの体育の授業の時と同じ、普段より少し声が高い城本さん。