私はもはや上手く話せないほど、かなり焦っていた。

ここも満室だなんて……。

私の心の中で不安がどんどん大きく膨らんでいく。

寮、あと一つしかないし、どうしよう!?

これでまた満室って言われたら……。

その先も想像できないほど、私の頭はパンク寸前で。

ーピンポーン。

本日3度目のチャイム。

お願い……!

ーガラガラ。

「はーい!」

中から出て来たのは、これまた制服姿の女の子。

「こんにちは。3年の桜川です。入寮の手続きに来ました」