……にしても、さっきの光景……。

私は小首を傾げながら、凛音くんに問いかけた。

「凛音くんが楓くんに勉強教えてるの?」

「うん! そうだよ!」

ドヤ顔でやけに自慢げな凛音くん。

やっぱりそうなんだ……。

珍しいというか、違和感いうか……。

「ドヤんなよ、凛音。“凛音くんが楓くんに勉強教えるなんて違和感アリアリだし、おかしくない?”って顔してるぞ」

楓くんはそう言うと、ニヤっと意地悪な笑みを浮かべた。

!!!!

「そ、そこまで思ってない!!」

「恋々愛ちゃん、悲しい……」

あ……。

思わず口走ってしまった言葉に、私は慌てて口を覆う。