ここ半月の間で、何回この笑顔を見ることが出来たかな?

何回“ありがとう”って、言われたかな?

……梓川くんと距離を縮めることは、できたかな──────────?

「おーい、生徒会さん! ちょっと来てくれー!」

どこかで私たちを呼ぶ、おじちゃんの声。

その声に振り返れば、私たちに向かって大きく手招きをしている出店の店主さんの姿があった。

「はーい!!」

まずはこの夏祭りを成功させないと!

笑顔でそう答えながら、私と梓川くんは店主さんのところへと駆けて行った──────────