私が任せられたことは簡単で力が要らない仕事ばかりで。

……本当に申し訳ない。

「じゃあ着替えますかっ♪」

凛音くんは満面の笑みでそう言うと、どこからともなく大袋を取り出した。

……ん? 着替え??

* * *

─────窓から見える、沈みかけの夕日。

そんな夕日のオレンジが差し込む生徒会室の奥の部屋で、私は可愛い浴衣を着付けてもらっていた。

薄い桃色の生地にキレイな花がたくさん散りばめられた浴衣。

髪はまとめ上げられ、華奢な花飾りとパールピンでとてもキレイな仕上がりに。

それにメイクも……。

「よし出来た!」

夏祭りを楽しみに来たところ、凛音くんに捕まり、私の浴衣の着付けを頼まれたらしい藤原さん。