「んー?」っと首を傾げながら目的地を考えては、俺を見上げて何度も行き先を問いかけてきていた。

「秘密」

毎度俺の返しは同じなのに、恋々愛はめげずにまた首を傾げて「んー……」っと考え込む。

その姿があまりにも微笑ましくて、俺は目的地を言う気になれないでいた。

……と言っても、もう着くんだけど。

森を抜けると、目的地の開けた場所が見えてきた。

少しでも恋々愛がリフレッシュできれば──────────

「着いた」

「へっ? ……わぁ!!」

辺りをキョロキョロしながら、俺の隣まで歩いてきた恋々愛は、俺の見つめる先をたどって感嘆の声を漏らした。

初めて薪小屋に向かった時に見つけた絶景スポット。