「うぅっ……」

前を見てないせいで、今度は樹木に激突。

恋々愛、明らかに注意が散漫してしまってる……。

何か気分転換を──────────

……あ。

「恋々愛」

「は、はい……!」

俺の呼び掛けにおでこをさすりながら勢いよく振り返った恋々愛。

「少し寄り道しよう」

* * *

「優羅くん、寄り道ってどこ??」

薪小屋への進路を少しズラして恋々愛と歩くこと数分。

恋々愛はさっきまでの暗い顔は全くなくなって、純粋にどこに向かうのか気になっている様子で。