ーカチャ……。

ずっと横になっていても眠れなかった私は、静かに客室を出た。

フクロウのような鳥の鳴き声や、風に揺れる木の音がなお一層私を眠りから遠ざける。

怖いな……それに森の奥だから肌寒いし……。

縮こまる体をさすりながら、シンと静まり返った廊下を歩き進めると、リビングの入口が見えてきた。

アトリエに全員分のベッドは無いから、慎吾ちゃんと私以外はリビングで雑魚寝って言ってたっけ……。

みんなはもう寝たのかな?

私はそーっとリビングの中を覗き込む。

床に布団を敷いたり、ソファに寝転がったりと各々もう眠りについてる様子。

だけど──────────

……やっぱり凛音くんと寿々森さんの姿がない。