「自信が、持てたから……」

メイクをするだけで雰囲気を変えることが出来る。

私でも可愛い服を着こなすことが出来る。

そう教えてくれたから……。

「ありがとう。凛音くん」

精一杯の気持ちを込めた、お礼の言葉。

……しかし、私の意に反して凛音くんは珍しく私から顔を背けた。

え!? 凛音くん!?

「恋々愛ちゃん、それはずるいよ……」

……あれ? 凛音くん……。

なんか、照れて……る?

街灯で照らされた凛音くんの顔は、珍しく少し赤らんでいてた。

……でも、それは一瞬で。

「そんな可愛くお礼言われて、僕はこの嬉しい気持ちをハグで表したいのに……触れられないなんて酷」