吸い込まれそうなほどキレイで透き通った瞳。

そんな瞳から目が離せないまま、気がつけば私は──────────

「俺のモデルになって」

「……はい」

* * *

……あれはもう一種のマインドコントロール的なものだよね。

凛音くんの背中からそっと視線を外し、小さくため息をついた。

私が返事をしてしまってからすぐに、凛音くんは「恋々愛ちゃん、帰ろう」と言って、呼び止める藤原さんの声も無視してそのままオフィスを出た。

私も凛音くんの後を追ってオフィスから出たけど、あれから一切会話はなくて……。

怒ってる……かな?

……そりゃそうか。

私が寿々森さんのモデルをする=凛音くんのモデルにもなるってことだし。