* おまけ *
気づけば日は暮れてもう夕方。
あと少しで婚約の式典が始まる。
昨夜から何度も父さんのところに行ってみたものの──────────
「今から三浦工業との打ち合わせがある」
「もう出社する時間だ」
「電話だ。出て行ってくれ」
……と、毎回避けられる始末。
父さんはきっと、うすうす勘づいてる。
だから俺の話を聞くまいと避けてるんだ。
もう時間がないのに……。
ーガチャ。
俺は自室を出て、父さんの書斎に向かった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…