「やめるんだ!!」

ーバンッ!

今までよりもさらに怒りのこもったお父さんの声と何かを力強く叩く音に私はビクッと肩を揺らした。

部屋のピリピリとした空気がここまで伝わってくる……。

「お前達は男だろ? 簡単に頭を下げるんじゃない。この程度のことで……安く見られるぞ」

この……程度?

少しの沈黙の後、それを破ったのは優羅くんのお父さんで。

「こんな結婚でお前達になんの落ち度がある? こんな論争無意味でしかない」

っ!!

こんな結婚のせいで優羅くんや雅さんが犠牲になってるのに。