……何にしても、この感じが落ち着くのに変わりない。

私はスーッと心地いい春風を吸い込んだ。

…………あっ、そういえば──────────

「あの、梅乃くん……」

「ん?」

優しい声とともに真っ直ぐな眼差しがゆっくりと私の方へ向けられる。

「昨日の体育の時のこと……梅乃くんが葉森くんに、私のこと気がけて見るように言ってくれたって聞いて」

「あぁ……」

私がそう言うと、なぜかバツが悪そうに目をそらす梅乃くん。

??

「ごめん。余計なお世話」

「えっ?」

余計なお世話って……。