「気持ちいい……」

「……ん」

……あ。

小さく漏れた声に深呼吸を止めてパチッと目を開ければ、突っ伏していたはずの梅乃くんの体がムクっと起き上がっていた。

どうしよう……起こしちゃった?

眠そうに目をこすっていた手が離れると同時に梅乃くんの瞳とバチッと目が合って……。

「恋々愛?」

梅乃くんは驚いたように目を見開く。

「あ、えっと……」

よくよく考えると、もしかしてこの状況ってマズイ?

お家の中を勝手に歩き回って、勝手にお庭に出て……。

普通、人の家に来てそんなに自由にしないよね?

「ごめんなさい」