た、頼りになる……。

* * *

──────────そして現在。

……私、勢いでついてきちゃったけど、梅乃くんの家族のことも、高校入学のことも、好きな人のことも……何も知らないんだよね。

こんなんでホイホイ大事な説得についてきて良かったのだろうか……。

「恋々愛ちゃん」

……? 私??

聞き慣れない声で呼ばれた自分の名前に、お姉さんの方へ視線を向けると、お姉さんは優しい顔でこちらを見つめていた。

「あっ、はい!」

「恋々愛ちゃんも寝てていいからね?」

恋々愛ちゃん……“も”?

お姉さんの言葉に後部座席を振り返ると、生徒会のみんなはいつの間にか全員スヤスヤと眠りについていた。