-ビクッ。

お姉さんの華奢な体からは想像もしていなかったレベルの大声に、びくりと肩を揺らす私。

「ゆーちゃん! 恋々愛ちゃんびっくりしちゃってるよ!」

「あ、ごめんごめん……」

いつの間にか体勢を立て直していた林山くんに注意されて、お姉さんは慌てて口元を手で覆った。

そんなお姉さんの後ろからはゾロゾロと生徒会のみんながリビングから出てきていて。

「ちょうど明日は入学式で休みだからな。明日中にちゃっちゃとケリつけるぞ」

うーんっと大きく伸びをしてグルングルン肩を回す楓くん。

……喧嘩にでも行くみたい。

「涼、お前そんな簡単に言うなよなぁ」

呆れたようにため息をつきながら楓くんの後に続く葉森くん。