大丈夫……大丈夫……。

信じるんだ。

依織くんを……優羅くんの言葉を。

………………。

……よし。

「……行こう」

* * *

クリニックに着いた私たちは、受付の人に促されて先生がいるという部屋へと向かった。

真っ白な外観とは打って変わって、落ち着いた木目調の内装。

温かみのある雰囲気に、緊張気味の私の心もゆっくりとほぐれていく。

ーカチッ。

少し歩いたところで現れた1台のエレベーター。

優羅くんは慣れた手つきでそのエレベーターのボタンを押した。