優羅くんにはいつも、笑っていて欲しくて──────────

「……恋々愛」

……あっ。

ートクンッ……。

耳元で優しく囁かれた名前に私の胸は甘く疼く。

よかった……優羅くんの声、いつもどおりの声だ。

そのことが嬉しくて、優羅くんを抱きしめる手に自然と力がこもる。

すると、それに応えるように優羅くんの抱きしめる力も強くなった気がして……。

あぁ……どうしよう。

全身で感じる体温も、優しい匂いも、大好きな声も、重なる鼓動も。

全部が嬉しくて。

こんなの、幸せすぎる──────────

* * *