「え?」

私??

突然の問いかけに目をぱちくりさせる私に、葉森くんはニコッと微笑みかけた。

対して、その言葉にくるりと私を振り返った城本さんはキッ私を睨みつける。

怖い……。

「男子の方の手伝いして欲しくてさ! お願いできるかな?」

「……う、うん」

私は恐縮しながらもゆっくりと腰を上げ、俯き気味に城本さんの横を通り過ぎる。

いち早くこの場から離れたい……!

葉森くんは私が近づいてきたことを確認すると、男子のコートの方へと歩き出した。

男子の手伝いとは言えど、すぐそばには先生もいる。

あの場より少しはマシだ─────────