だから、この1週間で優羅くんとまともに顔を合わせたのは登校する時とご飯の時だけ。

こんなんじゃ、何が悪かったか聞くどころか喋ることすらできないよ……。

どうしたらいいの?

「はぁ……」

そう再びため息をつきながら枕に顔を埋めた、その時──────────

ーガチャ!

「ただいまー!」

……あ。

玄関の方から聞こえてきた勢いよくドアが開く音と元気な明るい声。

この声は……凛音くんか。

ートタトタトタトタ……。

私の部屋の前を軽快に通り過ぎる足音。

あれ……凛音くん、階段通り過ぎた?

帰ってきてすぐリビングに行くなんて珍しいな……。