スッ
腕を見る。まだ傷を癒えてないようだ。
「10年も経ったのにまだ治らないのね」
腕時計に目を移す。約束の時間まで数分。ビルの屋上では普通の人と"普通は見えない"人が静かに腰を下ろした。
「覚えてるか?」
「…」
「………は楽しかったか?」
風が吹き声が聞き取れない。
「告げられてないわよ。」
その後最後の参加者がログアウトした事を彼らは知る事は無かった、、、だろう。