「……えへ、落ち込んでなんていませんよ! 反省していただけです!」
「そうですね。いささか失言や軽はずみな発言が多いように思いますので、存分に反省してください」
「!?」


 なにかがおかしいと、恋幸は浮かび上がった『違和感』に今さら気がつく。
 和臣の生まれ変わりであるはずの『彼』の表情、態度、発言……彼女に向けてくるものが、どれも全て冷たすぎる気がしたのだ。

 しかし、恋幸はその程度で「幻滅しました」だの「やっぱり前世の和臣様が好き!」だのと(なげ)いて(むせ)び泣くほど繊細な女ではなかった。