目を輝かせて喜ぶ僕とは真逆に、友達は「女の子を選ぶのはダメなんですか?」と真剣そうに訊ねた。

「憧れだけで選ぶと後悔することになるかもしれないのよ。だから、ついてきなさい」

カトレアさんに手を引かれ、僕と友達は校舎を出る。すると、校門の前に童話に登場したカボチャの馬車が止まっている。

「わあ……!」

目を輝かせている僕らは馬車の中に押し込められる。そして、馬車は街中を走り、チョコレートでできた森を抜け、ミルク色のお城のような建物の前まで来た。

「ここは女の子の体験ができる施設よ。さあ、入りましょう」

「女の子の体験!?」

あのキラキラふわふわした女の子の世界を体験できるなんて、とわくわくする。

受け付けを済ませると、白い制服から好きな衣装に着替えるように言われて衣装部屋へと連れて行かれた。そこで見た衣装に心が躍る。

ドレスにワンピース、パンツスタイルやセクシーな服などたくさんの素敵な服が用意されていた。