朝の六時、厳かな礼拝堂の鐘が鳴り響くと僕たちの一日が始まる。

まだ眠いけど、寝坊したら叱られる。あくびを一つし、僕、エッフェは白いパジャマを脱いで服に着替える。パジャマと同じ白いデザインだ。

あっ、さっきから普通に僕のモーニングルーティンを紹介してるだけになってるけど、僕は普通の人じゃないからね!その証拠が、この背中に生えた大きな白い翼!あと頭にはちゃんと輪っかも浮いてるよ。だって僕は天使だから。

天使は天界と呼ばれる場所で生まれ、大人になれば人間界に降りて天国へ人を導くという仕事に就く。大人になるまでの天使は、人間界でいう寄宿学校みたいなところで勉強し、天使の仕事を学ぶんだ。

鏡の前に立つと、短めに切り揃えられた金髪に青い目の僕が映る。寝癖を丁寧に直した後、ニコリと微笑んだ。胸がドキドキと高鳴っている。

もうすぐ、僕は大人になる。この学校を卒業して、一人前の天使として働くんだ!卒業を控えた僕や同期たちは、早く卒業の日が来ないかとそわそわしている。