「うーん、でも割とキツいらしいからなぁ」
「それなー。どうすっかー」


うちの高校では体育祭の大トリに応援団による演舞が行われるんだけど、それがめちゃくちゃ迫力があってものすごくかっこいいんだ。


でもやっぱりそれだけのものを作るには、それなりの練習量と体力がいるみたい。


「去年見たときから決めてたんだよ! ぜってぇ今年は応援団に入って演舞するって!」

すげぇかっこよかった、あれこそまさに花型。


声高々と力説する寺田くんの目はそれはもうキラキラと輝いていた。


「どーすっかな。応援団ってモテるかな」
「んな不純な動機だと最後までもたねぇだろ。まぁ少しはモテるとは思うけど」
「俺はパス」
「俺やろうかな」


みんなが自分の考えを持って動いているのが、なんだか体育祭って感じですごくわくわくする。


それにしても応援団か〜。

みんな袴ですごいかっこいいんだよね……!


ひとつひとつの動きがきびきびしていて、中学の時に初めて見てすごく感動したのを覚えてる。


寺田くんが応援団するなんて意外だったけど、明るいし盛り上げ上手だから、案外適任なのかも。