「里帆、おはよ〜」

「おはよ」


朝、教室に入って。


先に来ていた里帆に挨拶した後、どちらからともなく話し始める。


昨日のテレビが〜。

最近コスメ買って〜。

実は昨日早く寝たんだよね〜。



そんな中、里帆がそういえばと続けた言葉。


「昨日の課題、結構難しくなかった?」



……きのうの、かだい。



「なにぼーっとしてんの。英語の課題、どうだった?」



呆れたような里帆の声が聞こえる。



でも、今はそれどころじゃない。


冷や汗がたらりと流れる。