1(許嫁)

「お母さんっっ!!」

「佑香…ごめんね、、この手紙を残していくから…」

そっと、お母さんの手から私に渡された手紙、お母さんとの会話はそれが最後だった。


幼い頃、お父さんが早くに亡くなって、お母さんは、女手1つで私の事を育ててくれた。

アパートで暮らしていたけど、お母さんは帰って来ない日もあった。

そんな優しいお母さんに、私は負担をかけすぎてしまったんだと思う。

お母さんは、日々の疲れとストレス、生活状況から、不治の病といわれるものにかかってしまって…私は今、病院で、お母さんの最後をみとった…

泣いて泣いて、目はパンパンで…私は…お母さんに何もしてあげられなかった…ごめんなさい…こんな娘で…