思った通りの答え。

「俺たちは花衣を全力で守るんだろ?」

「ああ。」


荷物をそれぞれの部屋に置いて、下へ戻ると
佑香は楽しそうに鼻歌を歌っていた。

聴いたことのない曲、それに透き通る綺麗な声。

「佑香」

「え?あ、凌さん!荷物ありがとうございます。」

「ああ、…佑香、これからやりたいことあるか?」

「やりたいこと…?あ、あのそこの海って行けるんですかね…?」

曖昧に尋ねた佑香は俺の目、一点を見ている。

「行けるぞ。」

「花衣さん、確かそこのビーチ、文月グループのプライベートビーチだよ。」

「えっ!?」

まるで、新たな発見に驚いた子供のように声をあげた佑香の反応は可愛いすぎる。


「人がいるように見えなかったので、てっきり入れないのかと…」