十分後、部屋にインターホンが鳴り響く。
気怠い身体を押して出ると、不機嫌そうなスーツ姿の桐人君が居た。
明らかに疲労感を漂わせている顔に鋭い目。
気迫に押され、怖くて咄嗟に俯いた。
「帰るよ」
不機嫌な声が頭上に聞こえると手から鞄を取られた。
「歩ける?歩けないなら抱っこする」
まさかの衝撃的一言に驚いて、私は床から勢いよく桐人君へと視線を向けた。
抱っこって、子供じゃないんだから!
「歩けます!」
「じゃあ支えるよ」
そう言いながら私へと向かってきた桐人君の大きな手。
服は、熱のせいで汗だくだ。
咄嗟に足を引いた。
「要りません!」
そして両手を突き出して全力で拒否。
その途端桐人君の目が鋭くなり、その目に一驚すると桐人君は身体を翻し、エレベーターの方へとズンズン進んでいく。
これ以上迷惑を掛けられないと、足元は覚束ないが私は必死について行く。
エレベーターのボタンを押した桐人君。
私は怖くて桐人君の斜め後ろでエレベーターが来るのを待つ。
気怠い身体を押して出ると、不機嫌そうなスーツ姿の桐人君が居た。
明らかに疲労感を漂わせている顔に鋭い目。
気迫に押され、怖くて咄嗟に俯いた。
「帰るよ」
不機嫌な声が頭上に聞こえると手から鞄を取られた。
「歩ける?歩けないなら抱っこする」
まさかの衝撃的一言に驚いて、私は床から勢いよく桐人君へと視線を向けた。
抱っこって、子供じゃないんだから!
「歩けます!」
「じゃあ支えるよ」
そう言いながら私へと向かってきた桐人君の大きな手。
服は、熱のせいで汗だくだ。
咄嗟に足を引いた。
「要りません!」
そして両手を突き出して全力で拒否。
その途端桐人君の目が鋭くなり、その目に一驚すると桐人君は身体を翻し、エレベーターの方へとズンズン進んでいく。
これ以上迷惑を掛けられないと、足元は覚束ないが私は必死について行く。
エレベーターのボタンを押した桐人君。
私は怖くて桐人君の斜め後ろでエレベーターが来るのを待つ。



