あなたは運命の人

「お風呂に行っておいで」

頭上に聞こえた冷め切った声。

私はバレないようにお風呂に逃げ込んだ。


お風呂にゆっくり浸かった。
自分を落ち着かせたかった。

私の勝手な行動をもう一度しっかり桐人君に謝ろう。

だがお風呂からリビングに入るが、桐人君は居なかった。
どうやら自分の部屋に居るらしい。

相当怒らせた。

後片付けをしようとダイニングに向かった。

「え?」

私は驚いた。
食器が全部洗われていたから。

桐人君はどんなときでも優しい……。




次の日の朝、起きると夜と一緒で一人のベッド。
時計を見ると六時二十分。
私は昨日謝ることも出来ず、あのまま眠ってしまった。
慌てて起き上がる。


「おはよう」

リビングに出ると、桐人君はキッチンに居た。

今日も桐人君に先を越された。
起こされはしなかったが、桐人君は包丁を持って朝食の準備をしている。