「二人のために用意しておいた部屋なの!こんなすぐに使うことになるなんて思わなかったけど良かったわー!一応高所恐怖症の美優が気にしないように五階にしておいたから!」

なんて用意周到だなんて感心している場合じゃない。

いきなり桐人君と二人で住むなんて無理だよ!


「じゃあ早速使わせてもらおうか、美優さん」

拒否をしようと口を開こうとしたところに桐人君が言った。

私は驚いて桐人君へと反射的に向いて目を見開いてしまう。

何を言うの桐人君。

「む「美優さん」

『無理』だと口に出そうとしたら、突然桐人君が私の耳元に口を近付けた。

フワッと香る良い匂い。
香水?シャンプー?

何かは分からないが、クラクラした。