最初は驚いて受け止めるのに必死になっていたが、今はもうキスの濃厚さに脳はトロトロに溶かされ、瞼も指も力が入らないし、訳が分からなくなってきた。
「今日はもう寝ようか。美優はまだ全快じゃないだろうから」
突然桐人君が止めた。
桐人君は私の身体を気遣った。
でも私は……
「妄想の続き…するんじゃないんですか……?」
上半身を起こした桐人君のスーツの裾を掴むとつんと引っ張る。
「私、桐人君のお嫁さんになるって実感したいです……」
ソファに横たわったまま桐人君を仰ぎ見ながら言うと、彼は突然両手で顔を覆い、「あぁもう……」と唸ったのち、両手を外して私を見た。
目の前に現れた双眸がギラリと光って見えたのは気のせいではないだろう。
「もう絶対待たないから」
余裕のない表情と声。
桐人君は立ち上がると私を抱き上げた。
余裕のない顔が見れたことに喜ぶ私も相当意地悪かもしれない。
私は桐人君の首に両腕を巻き付ける。
「今日はもう寝ようか。美優はまだ全快じゃないだろうから」
突然桐人君が止めた。
桐人君は私の身体を気遣った。
でも私は……
「妄想の続き…するんじゃないんですか……?」
上半身を起こした桐人君のスーツの裾を掴むとつんと引っ張る。
「私、桐人君のお嫁さんになるって実感したいです……」
ソファに横たわったまま桐人君を仰ぎ見ながら言うと、彼は突然両手で顔を覆い、「あぁもう……」と唸ったのち、両手を外して私を見た。
目の前に現れた双眸がギラリと光って見えたのは気のせいではないだろう。
「もう絶対待たないから」
余裕のない表情と声。
桐人君は立ち上がると私を抱き上げた。
余裕のない顔が見れたことに喜ぶ私も相当意地悪かもしれない。
私は桐人君の首に両腕を巻き付ける。



